ぼくはどうやら足が長いらしい。
足が長いため、小便をするときにかなり高所から噴水することになる。
高所からトイレの真ん中めがけて注意深く噴水しているハズなのだが、どうやら跳ねた小水がトイレ周りに飛び散るらしい。
トイレ周りに飛び散って、妻に文句を言われ、怒られ、けなされ、泣く泣く座って小便をするお父さんが、世の中に何割もいるという。
「毎回まいかい、なんでこんなに飛び散るのかな~。
父さん、座ってしてくれない?
それか、自分で掃除して」
と、うちも言われた。
確かに、女性は短距離なので飛び散らないが、男性は長距離なので跳ねた小水が飛び散る。
掃除を見てても大変そうだ。
言われた通りに、座ってやることにした。
しかし男性にとって、大便でもないのにベルトを外し、ズボンを下げ、ヒートテックを下げ、パンツをさげてすっぽんぽんで便座に座るのはどうも気持ちが悪い。
女っぽい。
本来はズボンのジッパーを降ろすだけで済むのに。
めんどくさい。
寒い。
スポンサードリンク
それでもなんとか、座ってやっみた。
何日か座ってやってみた。
しかし40数年間、10回×365日×40年=14万6千回以上も立小便を続けてきた男性のクセはそう簡単には変わらない。
緊急事態、スクランブル、”しっこもれもれ”の状態でトイレに行くともう、ズボンを降ろすだんではなく、やはり立ち姿で小便をしてしまう。
だんだんめんどうくさくなり、また立小便に戻ってしまった。
しかし今度は、跳ねたであろう部分をちゃんとトイレットペーパーで拭くことにした。
だが、しばらくして嫁さんが言った。
「また跳ね散らかしとる!
便器の外側にも跳ねとるんじゃけーねー、
いい加減にしてほしいわ!」
ええ!? 便器の外も?
すいません、ごめんなさい。
でも、掃除はたのむ。